桐蔭学園の徹底継続ラグビーを支えた接点のコントロール術。 東福岡の粘り強い攻守にも拍手。勝負は紙一重、素晴らしい決勝でした! | ラグビージャパン365

桐蔭学園の徹底継続ラグビーを支えた接点のコントロール術。 東福岡の粘り強い攻守にも拍手。勝負は紙一重、素晴らしい決勝でした!

2024/01/10

解説●後藤翔太 構成●大友信彦


こんにちは、翔太です。
全国高校ラグビー決勝は素晴らしい試合でした。桐蔭学園優勝おめでとうございます。

準優勝の東福岡も本当に立派な戦いぶりでした。両チームの選手と関係者のみなさんに心から拍手を贈ります。大会を通じて僕が感じたのは、この大会で勝つのは本当に大変なことだなということです。シード校は5試合、ノーシードだと6試合を、中1日のスケジュールで勝ち続けなければならない。もちろんこの日程には問題があると思うし、議論しなければならないですが、いったんそれは置いておくと、この条件で行われる大会に勝つにはとてつもないエネルギー、精神力が必要です。

僕自身、高3の花園では準々決勝で仙台育英に負けた経験があるのですが、連戦で疲労は溜まっているし、試合ごとにケガ人は出ているし、体力は限界を超えている。ここまで来ただけでも満足できるし、もう負けても良いかな……という思いが頭をよぎりました。そして負けてしまったわけです。




そもそも、人はフィジカルよりも先にメンタルの限界が来る。それは身体を守るためなんです。そこを超えて強い気持ちを持ち続けるのは本当に難しい。そんな、限界を超えた状態で、60分をフルに戦い抜いた両チームに改めて拍手を贈りたいです。

試合は、桐蔭学園が徹底してポゼッションしてアタックを続けるスタイルで勝ちきりました。試合開始のキックオフレシーブから11フェイズ、1分半にわたってボールを動かし続けたのを皮切りに、10フェイズ以上を重ねたフェイズアタックが60分間で6回。後半の途中からはさすがに足が止まり、東福岡の猛攻を浴びましたが、何とか逃げ切りました。


このフェイズアタックを支えたのは桐蔭学園のボールキープ力の高さです。それは接点の強さ、イコールフィジカルの強さ、コリジョンの強さと捉えられがちで、実際僕のもとにも『桐蔭のフィジカルスゴいね』というコメントがたくさん届いたのですが、僕の感想は少し違います。それは、桐蔭学園は確かに接点で強かったけれど、それはコリジョンの強さとは異質なものだったということです。


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